김소월「초혼」— 死ぬまで呼び続けるその名前

美術館でディスプレイ型インスタレーションアートを鑑賞している女性の後ろ姿。

要約 – ある名前は決して私たちを離れない。

김소월の『초혼』は、ただの死に関する詩ではなく、呼びかけ記憶の静かな儀式です。
簡潔な行と胸を締めつける反復を通して問いかけます:愛は沈黙を超えられるのか?
だからこそ、私たちは彼らが去った後もその名をささやき続けるのかもしれません。


 

この詩を読んで感じたのは、「誰かを慕う気持ちや愛情は、時として記憶や“名前”だけにとどまってしまうことがある」という切ない事実でした。

あなたには、最後の瞬間まで呼び続けたい名前がありますか?

もしあるなら、あなたはきっとこの世で最も幸せな人の一人でしょう。私は、ひそかにそんなあなたをうらやましく思います。
私もいつか、死ぬまで呼び続けたい名前に出会えることを願っています。

 

✒️ 김소월 “초혼”

 

산산이 부서진 이름이여!

허공중에 헤어진 이름이여!

불러도 주인 없는 이름이여!

부르다가 내가 죽을 이름이여!

 

심중에 남아 있는 말 한마디는

끝끝내 마저 하지 못하였구나.

사랑하던 그 사람이여!

사랑하던 그 사람이여!

 

붉은 해는 서산마루에 걸리었다.

사슴이의 무리도 슬피 운다.

떨어져 나가 앉은 산 위에서

나는 그대의 이름을 부르노라.

 

설움에 겹도록 부르노라.

설움에 겹도록 부르노라.

부르는 소리는 비껴가지만

하늘과 땅 사이가 너무 넓구나.

 

선 채로 이 자리에 돌이 되어도

부르다가 내가 죽을 이름이여!

사랑하던 그 사람이여!

사랑하던 그 사람이여!

 

김소월の「초혼」は、亡き人の魂を呼び寄せる哀切な詠唱です。「초혼(招魂)」というタイトルが示すように、この詩は死者の魂を呼び出す行為であり、失われた愛する人――恋人や妻であったかもしれない――への深い慕情と永遠の愛が込められています。
単なる哀悼の詩ではなく、「愛は死を超えることができるのか?」という問いを投げかけています。
その呼びかけは、悲しみと苦しみに満ちてはいるけれど、まるで永遠の愛の宣言のように響いてきます。

🎙️ 朗読(ろうどく)

[Source] YouTube, [시낭송]이혜정의해피톡

声に出して読んでみるのをおすすめします。時には、震える声の響きが、言葉以上に深い悲しみを伝えることもあります。

✒️ テーマ別分析

「초혼」では、詩人は亡き人の名前を呼び続けます。諦めることも、死を受け入れることもできないままです。詩全体を通して、沈黙は言葉以上に多くを語ります。死者の世界へと向かうその歩みは遅く、しかし必死です。この詩は、嘆きであり、悲しみに満ちた道の上で心から歌われた歌でもあります。

– 第1連

산산이 부서진 이름이여! / 허공중에 헤어진 이름이여! / 불러도 주인 없는 이름이여! / 부르다가 내가 죽을 이름이여!

粉々に砕けた名前よ! / 虚空に消えた名前よ! / 呼んでも応える主のない名前よ! / 呼び続けて私が死ぬであろう名前よ!

→ 詩人は、愛する人を失った喪失の虚しさと向き合っています。名前は壊れ、手の届かないものとなり、呼ぶ行為は必死の叫びへと変わります。死に至るまで呼び続けたいという強い想いが込められています。

– 第2連

심중에 남아 있는 말 한마디는 / 끝끝내 마저 하지 못하였구나. / 사랑하던 그 사람이여! / 사랑하던 그 사람이여!

心に残ったたった一言 / ついに言えずに終わってしまった。 / 愛していたあの人よ! / 愛していたあの人よ!

→ 詩人は、伝えられなかった愛の言葉を悔やんでいます。言えなかった一言が永遠の後悔となり、繰り返される呼びかけが、別れの痛みと未練を響かせます。

– 第3連

붉은 해는 서산마루에 걸리었다. / 사슴이의 무리도 슬피 운다. / 떨어져 나가 앉은 산 위에서 / 나는 그대의 이름을 부르노라.

赤い太陽が西の山頂に引っかかっている。 / 鹿の群れも悲しげに鳴く。 / 離れて座った山の上で / 私はあなたの名前を呼ぶ。

→ 自然までもが詩人の悲しみを映し出します。沈む太陽、鳴く鹿、孤独な山上の姿が、詩人の深い嘆きを象徴します。

– 第4連

설움에 겹도록 부르노라. / 설움에 겹도록 부르노라. / 부르는 소리는 비껴가지만 / 하늘과 땅 사이가 너무 넓구나.

悲しみに重ねて呼び続ける。 / 悲しみに重ねて呼び続ける。 / 呼び声は空しく逸れていき / 天と地の間はあまりにも遠い。

→ 呼ぶたびに重なる悲しみ。しかしその声は届かず、現世と冥界の間にある越えられぬ隔たりを痛感します。その隔たりが、呼びかけをより切なくします。

– 第5連

선 채로 이 자리에 돌이 되어도 / 부르다가 내가 죽을 이름이여! / 사랑하던 그 사람이여! / 사랑하던 그 사람이여!

この場所で立ち尽くし石となっても / 呼び続けて死ぬであろう名前よ! / 愛していたあの人よ! / 愛していたあの人よ!

→ たとえ石になろうとも、詩人はその名前を呼び続ける覚悟です。時も痛みも死すら超えて、絶対的な愛を貫く決意が表れています。

この「초혼」は、金素月の代表作のひとつであり、私が特に愛する詩のひとつです。同様に尹東柱の作品も大好きです。
この詩の分析をしていたはずなのに、いつの間にか詩人本人について思いを巡らせていました。

金素月も尹東柱も、日本統治時代を生き抜きました。
国を失い、声を失ったその時代が、彼らの詩に影を落としたのでしょうか?
私は、深く影響したと思います。
悲しみと沈黙に包まれた彼らの人生が、韓国文学史に影を落としています。

ちょっと脱線してしまいましたね——人間らしさということで。
さあ、詩に戻りましょう。

💬 FAQ (Feelings Asked Quietly)

    Q1. なぜ誰も失っていないのに、この詩は胸に刺さるの?
    A1. それは、誰もが失うことを恐れながらも、出会いたいと願うような愛を描いているからです。

    Q2. 詩の中の「사랑하던 그 사람」は誰?
    A2. 誰でもありえます。恋人、友人、そして戻れない過去の自分かもしれません。

    Q3. なぜ同じ詩句を繰り返すの?
    A3. 説明するためでなく、ただ共鳴させるための哀しみもあるからです。

🎯 Key Takeaways

1. 산산이 부서진/산산이 부서지다

粉々に砕け散ること。比喩的に使われ、感情的または心理的な打撃や崩壊を表す。


📌 例文

“그의 꿈은 산산이 부서졌다。”
彼の夢は粉々に砕けた。

“산산이 부서진 마음은 다시는 원래대로 돌아갈 수 없었다。”
粉々に砕けた心は、二度と元には戻れなかった。


🎨 関連表現

조각조각 나다(バラバラに砕ける)— 物理的にも感情的にも崩れるさま。


📌 例文

“그의 말 한마디에 내 마음이 조각조각 났다。”
彼のひと言で、私の心はバラバラになった。

2. 이름이여/이름
「이름이여」は詩的な呼びかけの形式で、誰かへの切なる想いや敬意を込めた言い回し。「이름」は単に名前を意味する。


📌 例文

“그대 이름이여, 영원히 기억하리라。”
あなたの名前よ、永遠に覚えていよう。

“그 사람의 이름을 들을 때마다 가슴이 아팠다。”
その人の名前を聞くたびに胸が痛んだ。


🌀 類似表現

존함/성함(尊敬語)— 目上の人の名前を丁寧に表す表現。


📌 例文

“어르신의 존함을 여쭤봐도 될까요?”
ご年配の方のお名前を伺ってもよろしいでしょうか?

3. 허공
虚空。何もない空間。比喩的に、意味のないこと、届かない思いを表現する時に使われる。


📌 例文

“그의 외침은 허공을 맴돌 뿐이었다。”
彼の叫びは虚空を漂うだけだった。


🎨 関連表現

공허(空虚)— 孤独や存在の空しさを強調。


📌 例文

“공허한 마음을 채울 수가 없었다。”
空虚な心を埋めることはできなかった。

4. 헤어진/헤어지다
別れる。別離や破局、別れの状況でよく使われる表現。


📌 例文

“우리는 끝내 헤어지고 말았다。”
私たちはついに別れることになった。


🌀 類似表現

이별하다(別れを告げる)— 文学的・フォーマルな場面で使われやすい。


📌 例文

“이별하는 순간 눈물이 멈추지 않았다。”
別れの瞬間、涙が止まらなかった。

5. 불러도/부르다
呼ぶ、歌う。「불러도」はいくら呼んでも応答がない、虚しく呼ぶというニュアンス。


📌 例文

“아무리 불러도 대답이 없었다。”
どれだけ呼んでも返事はなかった。


🎨 関連表現

외치다(叫ぶ)— 緊急性や切実さを表現する語。


📌 例文

“그녀는 절박하게 그의 이름을 외쳤다。”
彼女は必死に彼の名前を叫んだ。

6. 주인 없는/주인이 없다
所有者がいない、放置された。生命や愛情のない状態を象徴的に表す。


📌 例文

“주인 없는 집은 쓸쓸해 보였다。”
持ち主のいない家は寂しげに見えた。


🎨 関連表現

버려진(捨てられた)— 感情的な重みが強く、放置や無視のニュアンス。


📌 例文

“버려진 강아지가 거리를 떠돌았다。”
捨てられた子犬が通りをさまよっていた。

7. 부르다가/부르다
呼んでいる途中、あるいは呼び続けている状態。「부르다가」は中断や感情の動きを伴う。


📌 例文

“그의 이름을 부르다가 목이 메었다。”
彼の名前を呼んでいるうちに、声が詰まった。


🌀 類似表現

외치다가(叫びながら)— 感情の高まりや切実さを含む。


📌 例文

“도움을 외치다가 지쳐버렸다。”
助けを叫び続け、疲れ果ててしまった。

8. 죽을/죽다
「죽을」は「死ぬ」の連体形で、未来や仮定の状況を描写する。


📌 例文

“죽을 각오로 임했다。”
死ぬ覚悟で臨んだ。


🌀 類似表現

생을 마감하다(人生を終える)— 形式的・詩的な死の表現。


📌 例文

“그는 조용히 생을 마감했다。”
彼は静かに人生の幕を下ろした。

9. 심중
心中。胸の内に秘めた感情や言葉、考えなど。


📌 例文

“그녀는 심중의 고백을 꺼내지 못했다。”
彼女は心中の告白を口にできなかった。


🌀 類似表現

가슴속(胸の中)— より日常的に使われる表現。


📌 例文

“그 말은 아직 가슴속에 남아 있다。”
その言葉はまだ胸の中に残っている。

10. 남아있는/남아있다
残っている、残存している。感情や存在の余韻に使われることが多い。


📌 例文

“그의 향기는 아직도 방 안에 남아있는 듯했다。”
彼の香りは今も部屋の中に残っているようだった。


🎨 関連表現

머무르다(とどまる)— 長く残る感情や記憶を強調。


📌 例文

“그 감정은 오랫동안 내 마음에 머물렀다。”
その感情は長い間、私の心にとどまっていた。

11. 말 한마디

たった一言が持つ力や重みを強調する表現。


📌 例文

“그의 말 한마디에 모두가 침묵했다.”

彼のたった一言で、皆が黙り込んだ。


🎨 関連表現

단어 하나(たった一語)– より文字通りで、感情的なニュアンスは薄い。


📌 例文

“단어 하나가 큰 오해를 불렀다.”

たった一語が大きな誤解を招いた。

12. 끝끝내

どんな状況にもかかわらず、結局そうなってしまう様子を強調する語。


📌 例文

“그는 끝끝내 고향으로 돌아오지 못했다.”

彼はとうとう故郷に戻ることができなかった。


🌀 類似表現

결국(結局)– より一般的で詩的ではない。


📌 例文

“결국 그는 떠나고 말았다.”

結局、彼は去ってしまった。

13. 마저 하지 못하였구나 / 마저 하지 못하다

やりかけのまま終わってしまったこと。「마저」は残りまでもという意味を含む。


📌 例文

“그 말마저 하지 못하고 그는 떠났다.”

その言葉すら言い終えず、彼は去ってしまった。


🎨 関連表現

끝맺지 못하다(終わらせることができない)– 感情的、重大な行動によく使う。


📌 例文

“작별 인사를 끝맺지 못한 게 후회된다.”

別れの挨拶を最後まで言えなかったことが悔やまれる。

14. 사랑하던 / 사랑하다

かつて愛した人や物に対する表現。「사랑하던」は「愛していた」の連体形。


📌例文

“사랑하던 사람을 잊지 못했다.”

愛していた人を忘れることができなかった。


🎨 関連表現

그리워하던(恋しがっていた)– 感情的な懐かしさを強調。


📌 例文

“그리워하던 날들이 다시 찾아왔다.”

恋しく思っていた日々が再び訪れた。

15. 붉은 해

文学において、情熱、血、破滅の予感などを象徴する赤い太陽。


📌 例文

“붉은 해가 지는 하늘은 불타는 듯했다.”

赤い太陽が沈む空は、まるで燃えているようだった。


🎨 関連表現

저녁노을(夕焼け)– より中立的で描写的な表現。


📌 例文

“저녁노을이 하늘을 붉게 물들였다.”

夕焼けが空を赤く染めた。

16. 서산마루

夕日が沈む地平線を詩的に表す「西の山の尾根」。


📌 例文

“서산마루 너머로 해가 졌다.”

西の山の尾根の向こうに太陽が沈んだ。


🎨 関連表現

산 너머(山の向こう)– より一般的で具体性が薄い。


📌例文

“산 너머로 아침 햇살이 비쳤다.”

山の向こうから朝の光が差し込んできた。

17. 걸리었다 / 걸리다

何かに引っかかった、または心に残ったという比喩的表現。


📌 例文

“그의 말이 마음에 걸리었다.”

彼の言葉が心に引っかかった。


🌀 類似表現

맺히다(胸にこみ上げる・感情がつかえる)– 感情的な重みを伴う。


📌 例文

“가슴속에 맺힌 눈물이 흐르지 않았다.”

胸の奥にこみ上げた涙がこぼれなかった。

18. 사슴이의 무리

詩的には自然、純粋さ、儚さを象徴する「鹿の群れ」。


📌 例文

“사슴이의 무리가 숲속을 가로질렀다.”

鹿の群れが森の中を横切った。


🎨 関連表現

노루떼(ノロの群れ)– 地域差や方言的なニュアンスがある。


📌 例文

“노루떼가 산길을 따라 내려왔다.”

ノロの群れが山道を下ってきた。

19. 슬피 운다 / 슬피 울다

深い悲しみを表す、感情的で詩的な「悲しげに泣く」。


📌 例文

“그 여인은 밤새 슬피 울었다.”

その女性は一晩中悲しげに泣いていた。


🎨 関連表現

눈물을 흘리다(涙を流す)– より一般的で中立的な表現。


📌 例文

“그는 말없이 눈물을 흘렸다.”

彼は黙って涙を流した。

20. 떨어져 나가 / 떨어져 나가다

物理的にも感情的にも「離れていく」「切り離される」こと。


📌 例文

“그 조각은 본체에서 떨어져 나갔다.”

その破片は本体から剥がれ落ちた。


🌀 類似表現

분리되다(分離される)– 技術的・形式的な文脈で使われることが多い。


📌 例文

“그 장치는 본체와 분리되어야 작동한다.”

その装置は本体と分離されて初めて動作する。

21. 산 위에서

山の上から。直訳的な表現だが、詩的で高尚な響きを持つ。


📌 例文

“산 위에서 내려다보니 세상이 작아 보였다.”

山の上から見下ろすと、世界が小さく見えた。


🎨 関連表現

정상에서(頂上から)– 日常会話ではこちらの方が一般的。


📌 例文

“정상에서의 풍경은 잊을 수 없었다.”

頂上からの風景は忘れられなかった。

22. 그대

詩的または古語的な「あなた」。丁寧さ、親密さ、または敬意を込めた表現。


📌 例文

“그대를 위해 이 노래를 부릅니다.”

あなたのためにこの歌を歌います。

23. 부르노라 / 부르다

「呼ぶ」の詩的な宣言形。強い意志や感情を表す。


📌 例文

“나는 그대 이름을 부르노라.”

私はあなたの名前を呼ぶ。


🎨 関連表現

외치노라(叫ぶ)– 同じく詩的だが、より切迫した響き。


📌 例文

“정의를 외치노라!”

正義を叫ぶ!

24. 설움에 겹도록 / 설움에 겹다

悲しみに押し潰されるような状態。無力感や深い嘆きを伴う。


📌 例文

“설움에 겹도록 눈물이 흘렀다.”

悲しみに押され、涙があふれた。


🎨 関連表現

슬픔에 잠기다(悲しみに沈む)– 感情に深く浸っている様子。


📌 例文

“그녀는 슬픔에 잠겨 아무 말도 하지 않았다.”

彼女は悲しみに沈み、何も言わなかった。

25. 소리

音、声、雑音。文脈や音源によってニュアンスが異なる。


📌 例文

“그 소리는 바람 같았다.”

その音は風のようだった。


🎨 関連表現

울림(響き、共鳴)– 感情や余韻を含む深みのある表現。


📌 例文

“그의 노래는 마음에 울림을 주었다.”

彼の歌は心に響いた。

26. 비껴가지만 / 비껴가다

かすめて過ぎる、すれ違う。象徴的または感情的な文脈でよく使われる。


📌 例文

“행운이 또다시 내 곁을 비껴갔다.”

幸運がまたしても私のそばをかすめていった。


🌀 類似表現

스쳐 지나가다(すれ違う)– 一瞬の接触に重点を置く表現。


📌 例文

“그는 내 옆을 스쳐 지나갔다.”

彼は私の横をすれ違っていった。

27. 하늘과 땅 사이

天と地の間。人間界や人間の営みを象徴する表現。


📌 例文

“하늘과 땅 사이에 외로운 존재가 있다.”

天と地の間に孤独な存在がいる。

28. 너무 넓구나 / 너무 넓다

あまりにも広い。距離や心の隔たりの大きさを表す。


📌 例文

“세상은 너무 넓구나, 그대는 어디에 있는가.”

世界はあまりにも広い——あなたはどこにいるのか。


🎨 関連表現

끝이 없다(果てしない)– 計り知れない広さを描写。


📌 例文

“사막은 끝이 없어 보였다.”

砂漠は果てしなく見えた。

29. 산 채로

生きたまま。比喩的な状況でも生命力や現実感を強調する。


📌 例文

“그는 산 채로 무덤에 묻힌 기분이었다.”

彼は生きたまま墓に埋められた気分だった。


🌀 類似表現

살아 있으면서(生きていながら)– より直訳的で、比喩性が少ない。


📌 例文

“살아 있으면서도 죽은 듯이 살았다.”

生きていながら死んだように生きた。

30. 이 자리에

この場所に。存在、記憶、あるいは切ない思いを込めた表現。


📌 例文

“나는 여전히 이 자리에 서 있다.”

私は今もこの場所に立っている。


🎨 関連表現

여기서(ここで)– より中立的で日常的な表現。


📌 例文

“여기서 기다릴게.”

ここで待ってるね。

31. 돌이 되어도 / 돌이 되다

石になっても。変わらぬ愛や永遠の待ちを詩的に表現。


📌 例文

“돌이 되어도 당신을 기다릴게요.”

石になってもあなたを待ちます。

✒️ 詩の文法解析

산산이 부서진 이름이여!

  • “산산이”:動作を強調する副詞「粉々に」

  • “부서진”:「부서지다(壊れる、砕ける)」+過去連体形「-ㄴ」

  • “이름이여”:「이름(名前)」+詩的で格式ばった呼びかけ語尾「-이여」

→ 粉々に砕けたその名前よ!


📝 意味

壊れた過去や愛を象徴する名前を呼びかけることで、悲しみと心の崩壊を表現している。


허공중에 헤어진 이름이여!

  • “허공중에”:「허공(空、虚空)」+処所を表す助詞「-중에(〜の中で)」

  • “헤어진”:「헤어지다(別れる)」+過去連体形「-ㄴ」

  • “이름이여”:再び呼びかけの構文

→ 虚空の中で別れたその名前よ!


📝 意味

忘れられた、あるいは届かない愛を象徴するように、空虚の中に消えた名前への詩的な叫び。


불러도 주인 없는 이름이여!

  • “불러도”:「부르다(呼ぶ)」+逆接的接続「-아도(〜しても)」

  • “주인 없는”:「주인(持ち主)」+否定「-없는」→ 持ち主のいない

  • “이름이여”:呼びかけ

→ 呼んでも応えぬ持ち主なき名前よ!


📝 意味

すでに存在しない人を呼び続ける虚しさを喚起し、応えのない名前への嘆き。


부르다가 내가 죽을 이름이여!

  • “부르다가”:「부르다(呼ぶ)」+「-다가(〜しながら)」

  • “내가”:「나(私)」+主格助詞「-가」

  • “죽을”:「죽다(死ぬ)」+未来連体形「-을」

  • “이름이여”:呼びかけ

→ 呼びながら私は死ぬであろうその名前よ!


📝 意味

死ぬまで呼び続けるという永遠の渇望を力強く示し、取り返しのつかない悲しみを象徴する。


심중에 남아 있는 말 한마디는

  • “심중에”:「심중(心の中)」+処所助詞「-에」

  • “남아 있는”:「남다(残る)」+現在連体形「-는」

  • “말 한마디는”:「말(言葉)」+「한마디(一言)」+主題助詞「-는」

→ 心に残っているたった一言は


📝 意味

語られなかった思いが今なお心に残ることを示し、抑えた感情や後悔を象徴する。


끝끝내 마저 하지 못하였구나。

  • “끝끝내”:「끝내(結局、最後に)」の強調形 → ついに

  • “마저”:「〜さえも」「せめてそれだけでも」

  • “하지 못하였구나”:「하다(する)」+否定「못」+過去+詩的語尾「-하였구나」

→ ついにその一言さえも言えなかったのだなあ


📝 意味

最後の言葉すら言えなかったという哀しみの反省であり、未解決の愛や罪悪感を表す。


사랑하던 그 사람이여!

  • “사랑하던”:「사랑하다(愛する)」+過去連体形「-던」→ 私が愛していた

  • “그 사람이여”:「그 사람(その人)」+呼びかけ語尾「-이여」

→ 愛していたあの人よ!


📝 意味

去っていった愛する人への呼びかけが繰り返され、愛情と痛みをにじませる。


사랑하던 그 사람이여!

(完全な繰り返し;感情の強調)


📝 意味

繰り返すことで、喪失感と献身の感情がさらに強まり、記憶を手放せない心情を表す。


붉은 해는 서산마루에 걸리었다。

  • “붉은”:「붉다(赤い)」+連体形「-은」

  • “해는”:「해(太陽)」+主題助詞「-는」

  • “서산마루에”:「서산(西の山)」+「마루(尾根)」+処所助詞「-에」

  • “걸리었다”:「걸리다(引っかかる、かかる)」の古語的過去形 → 詩的表現

→ 赤い太陽は西の山の尾根にかかっていた


📝 意味

一日の終わりを象徴する場面であり、死や感情の終結と重ね合わせた描写。

「사슴이의 무리도 슬피 운다.」

  • 「사슴이의」:「사슴이(鹿の古語的詩的表現)」+ 所有を表す「-의」
    ※「사슴이」=「사슴(鹿)」

  • 「무리도」:「무리(群れ)」+ 添加の助詞「-도(〜も)」

  • 「슬피」:「슬프다(悲しい)」の副詞形 →「悲しげに」「悲しく」

  • 「운다」:「울다(泣く)」+ 現在形

→「鹿の群れまでもが悲しげに泣いている」

📝 意味

自然までもが悲しみに共鳴しており、世界全体が話し手の嘆きに寄り添っていることを表しています。

떨어져 나가 앉은 산 위에서

  • “떨어져 나가”: “떨어지다 (落ちる)” + 補助動詞 “나가다 (離れる、外れる)”

  • “앉은”: “앉다 (座る)” + 連体形 “-은”

  • “산 위에서”: “산 (山)” + “위 (上)” + 格助詞 “-에서”

→ 「離れて座った山の上から」


📝 意味

身体的にも感情的にも隔てられた孤独の描写。悲しみに沈んで瞑想する姿。


나는 그대의 이름을 부르노라.

  • “나는”: “나 (私)” + 主題助詞 “-는”

  • “그대의”: “그대 (君)” + 所有格 “-의”

  • “이름을”: “이름 (名前)” + 目的格助詞 “-을”

  • “부르노라”: “부르다 (呼ぶ)” の詩的・文語的現在形

→ 「君の名前を呼ぶ」


📝 意味

沈黙の中に呼びかける記憶と渇望。厳かに続く追憶の行為。


설움에 겹도록 부르노라.

  • “설움에”: “설움 (悲しみ)” + 格助詞 “-에”

  • “겹도록”: “겹다 (重なる、あふれる)” + 目的・程度の “-도록”

→ 「悲しみに重なるほどに呼ぶ」


📝 意味

呼びかけそのものが悲しみに満ち、深く折り重なった悲哀が現れている。


설움에 겹도록 부르노라.

(強調のための反復)


📝 意味

終わることのない深い悲しみと痛みが強調され、語り手がその哀しみに囚われていることを示している。


부르는 소리는 비껴가지만

  • “부르는 소리는”: “부르다 (呼ぶ)” + 連体形 “-는” + “소리 (声、音)” + 主題助詞 “-는”

  • “비껴가지만”: “비껴가다 (逸れる、外れる)” + 逆接 “-지만 (〜けれども)”

→ 「呼びかける声は空しく逸れていくけれども」


📝 意味

声は返事なく空へ逸れていき、呼びかけの虚しさとむなしさが描かれる。


하늘과 땅 사이가 너무 넓구나.

  • “하늘과 땅 사이가”: “하늘 (空)” + “과 (と)” + “땅 (地)” + “사이 (間)” + 主語助詞 “-가”

  • “너무 넓구나”: “너무 (あまりにも)” + “넓다 (広い)” + 詩的語尾 “-구나”

→ 「空と地の間があまりにも広い」


📝 意味

生と死、または語り手と失われた人との間の、埋められない隔たりを象徴している。


선 채로 이 자리에 돌이 되어도

  • “선 채로”: “서다 (立つ)” + 名詞形 + “채로 (〜したままで)”

  • “이 자리에”: “이 (この)” + “자리 (場所)” + 格助詞 “-에”

  • “돌이 되어도”: “돌 (石)” + 主格助詞 “-이” + “되다 (なる)” + 譲歩 “-어도 (〜しても)”

→ 「立ったままこの場所で石になっても」


📝 意味

永遠に動かず、思いを抱えたままその場に立ち続ける不変の姿。


부르다가 내가 죽을 이름이여!

(前にも出てきた詩句の再現)


📝 意味

命尽きるその瞬間まで呼び続ける名前。命を懸けた切なる渇望の再確認。


사랑하던 그 사람이여!


📝 意味

愛していたその人。繰り返しによって、記憶と愛情の永続性がより強く響く。


사랑하던 그 사람이여!

(最後の反復で感情が頂点に)


📝 意味

尽きることのない愛と哀しみで詩が締めくくられる。解消されぬ想いと永遠の慕情。

✒️ 김소월 詩人紹介

김소월と彼の代表作についての紹介は、以下のリンクをご覧ください。

🧭 김소월の詩の世界をもっと深く味わいたい方へ…

🔖 진달래꽃 – 静かで優雅な別れ
🔖 엄마야 누나야 – 戦時下の純粋な幼き日々
🔖 개여울 – 愛が待ちながらも渡れない場所

📢 心の中で誰かの名前を呼んだことはありますか?

その人が去った後も、その名前が胸に響き続けたことはありませんか?
この詩を読んで思い浮かんだ人がいれば、コメントでその名前を共有してもいいし… 静かに心にしまっておいても構いません。
どんな形でも、その人を想いながら読んでくださってありがとうございます。

#김소월 #韓国詩 #초혼 #終わらない愛 #詩のこだま

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